減殺請求するには

遺留分を侵害している遺言もこれ自体をもって直ちに無効になるわけではありませんので、遺留分を侵害されていることに気付いた場合には、遺留分減殺請求を行い侵害された遺留分を取り戻す必要があります。

遺留分減殺請求権は、相続が開始した事実及び減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ってから1年で時効にかかりますので、早期かつ明確な方法で遺留分減殺請求の意思表示を行なう必要があります。

後の紛争を回避するために配達証明付内容証明郵便の送付する方法をとるのが良いでしょう。

遺留分減殺請求の注意点

相手が任意の返還に応じない場合は、家庭裁判所で調停、審判を行いその結果に応じて返還請求をします。

法的手段を行使すれば返還を実現できる可能性は高まりますが、そもそも遺留分の計算を正確に実施することは容易ではなく、請求する権利が無いにも関わらず請求してしまった場合や、返還する物が無いにも関わらず請求してしまった場合には、後の人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため遺留分減殺請求を行うに当たっては、弁護士ら専門家に依頼することが得策だといえます。

計算が難しい? 法定相続分の2分の1ではないのか??

遺留分率は、民法1028条により以下のように定められています。

兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合に相当する額を受ける。
  一  直系尊属のみが相続人である場合   被相続人の財産の3分の1
  二  前号に掲げる場合以外の場合  被相続人の財産の2分の1

まず、「直系尊属」とは、血のつながった自分よりも上の世代(父母・祖父母など)です。
では、それ以外の場合とはなんでしょうか。それは、以下のような場合が考えられます。

     子供のみが相続人となる場合
   「直系尊属」と配偶者が相続人となる場合
     配偶者のみが相続人となる場合
                  などです。

これだけでもややこしいですが、問題はここからです。 遺留分の計算は、単純に相続財産に対して上記の割合を乗じるだけではないのです。

参考までに、最高裁判決が示した遺留分の計算方法は下記のとおりです。

被相続人が相続開始時に有していた財産全体の価額にその贈与した財産の価額を加え、その中から債務の全額を控除して遺留分算定の基礎となる財産額を確定し、それに法定の遺留分の割合を乗じるなどし、遺留分権利者がいわゆる特別受益財産を得ているときはその価額を控除して算定した遺留分の額から、遺留分権利者が相続によっていた財産の額を控除し、同人が負担すべき相続債務の額を加算して算定する

何がなにやら分からないと思います。
遺留分侵害額の算定は、生前贈与があったり、被相続人に負債があったり、遺言書で各相続人に遺贈があったりなどすると、計算がどんどん複雑になっていきます。
この計算は、法律の専門家である弁護士であっても、間違ってしまうことがあります。

当事務所では、遺留分減殺請求の経験も豊富です。
計算が複雑になる事案であっても、適切に計算した上で、結果をご呈示できます。

思っていたよりも遺留分として請求できる額が増える??

先程、遺留分の計算方法について概略を説明しました。
複雑で分かりにくいと思いますが、着目すべきは、

「遺留分算定の基礎となる財産」 には 被相続人が生前に「贈与した財産の価額を加える」

ということです。

つまり、相続が開始した時点の財産だけでなく、相続開始前の一年間にした贈与(事案によってはさらに遡ることもできます)についても、遺留分算定の基礎となる財産に含めて、遺留分を計算するのです。

算数のような話ですが、基礎となる数字が大きければ大きいほど、遺留分率を乗じた結果の数字は当然に大きくなります。

もちろん、計算した結果、思っていたよりも遺留分として請求できる額が減ってしまうこともありますが、やはりまずは計算してみるのが一番でしょう。


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